薬局の独り言 〜最近ヘルペスのお薬が良く売れます。
いつもBLEZ薬局をご利用頂き有難うございます。
ここ数ヶ月ヘルペスのお薬をお買い求めになられる方が多くなった気がします。
今日はヘルペスとは何かをお伝えしたいと思います。
ヘルペスとは？
ヘルペスウイルス科として9種類存在します。一般的には、大きく分けて2種類があります。
口唇ヘルペスを引き起こす単純ヘルペスウイルス（HSV）と、いわゆる「胴巻き」といわれる帯状疱疹を引き起こす水痘・帯状疱疹ウイルス（VZV)の２種類を「ヘルペス」と呼ぶことが多いです。しかし、HSVとVZVは別のウイルスであり、治療法も異なりますので、分けて考える必要があります。
HSV
HSV感染症として、口唇ヘルペス（口の周りにできるヘルペス）と性器ヘルペス（陰部にできるヘルペス）が有名であり、どちらも体の疲れなどにより症状（小さい水ぶくれ）を頻回に繰り返しやすいという特徴があります。病変部を直接触れることにより他の人にうつしてしまうことがあります。治療は、抗ウイルス薬内服/外用が一般的に行われます。
VZV
VZV感染症として、水痘（水ぼうそう）と帯状疱疹があります。水痘（水ぼうそう）はウイルスが初めて感染した時に発症するもので、一生に１回経験するものです。従来は子供に多い病気でした。しかし、最近は水痘ワクチンが定期接種化されたため、ワクチン接種により水痘（水ぼうそう）の発生が激減しています。水痘（水ぼうそう）は、麻疹（はしか）、結核とともに空気感染しますので、水痘（水ぼうそう）と診断された方は隔離が必要です。
HSVは一度感染すると生涯に渡って神経節に留まるウイルスです。
通常、健康な状態では免疫力で抑えられており神経節で静かにしています。
しかし免疫力が低下すると再活性化したウイルスが神経を伝わって⽪膚に到達し、症状がでます。
免疫力が低下する時ってどんな時？
忙しい時、寝不足な時、強いストレスを感じた時、風邪を引いた時、季節の変わり目などが挙げられます。
最近はコロナでのストレスやタイに引っ越してきて環境が変わり、適応するまでに発症するケースが多いからではないでしょうか？
ヘルペス（HSV）の初期症状
⽔ぶくれができる前に、唇やその周りにピリピリ・ムズムズという違和感や、チクチクするような痛み、かゆみが現れます。それは体の中でウイルスが活性化しているからです。
違和感を感じた時点で、すぐに対処できるとベストです。
ヘルペスの治療方法
飲み薬、塗り薬、点滴があります。
タイでは塗り薬、飲み薬が薬局で購入する事が可能ですので
早期に治療するのであればこの２つが現実的です。
抗ヘルペスウイルス薬は、既に増えてしまったウイルスの数を減らすのではなく、
ウイルスが増えるのを抑える働きをするため、ウイルスが増殖している時に効果を発揮します。
増殖する前に早期に処置をする事が一番重要です。
初期症状が出てから1.2日で処置すれば水ぶくれも出ない可能性があります。
飲み薬（HSVの場合）
⽪膚の表⾯だけでなく、体の中（神経）のウイルスの増殖を抑えられます。
ウイルスは体の中で増え始めるので、日本の⽪膚科では飲み薬での治療が⼀般的だそうです。
タイで購入できる飲み薬は2種類ValaciclovirとAcyclovirです。参照*1、参照*2
どちらも発症の抑制の効果があります。
Valaciclovirはバルトレックスというお薬がオリジナルです。
1錠/500mgで口唇ヘルペスの場合は1日2回食後に服用となります。
Acyclovirはゾビラックスというお薬がオリジナルです。
容量が200mg、400mg、800mgとあり、飲み方が異なりますので服用される前に薬剤師に確認してください。
どちらもジェネリックが出ておりますので安価に気軽に購入する事ができます。
Valaciclovirの方が効果が強く1日に服用する回数も少ない分Acyclovirに比べ少し割高になっております。
*口唇ヘルペスとそれ以外に出来るヘルペス、予防での服用方法が異なりますので薬剤師に一度ご相談下さい。
塗り薬
⽪膚の表⾯におけるウイルスの増殖を抑えられます。
軽症の⼝唇ヘルペスでは、塗り薬だけでの治療の場合もあります。
こちらはAcyclovirのみとなっております。
安価なジェネリックも多く出ております。
容量もどれも5％で作られており4時間毎に1回塗布します。
予防方法
・免疫力を低下させないことが重要です。
・普段から睡眠を取り、健康な生活を心がけましょう。
・疲れている時や体調がすぐれない時は、強い紫外線を浴びる屋外でのレジャーは控えましょう。
・免疫力向上にはビタミンCやタイハーブのファタライジョン 等も有効です。
・疲れている時は出来るだけ摂取するようにしましょう。
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